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新・熱き祈祷のすすめ 16

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「新・熱き祈祷のすすめ」を毎週月曜日配信(予定)でお届けします。
 祈りの必要性や祈りの種類、実践方法をまとめた祈祷の手引書です。

松本 雄司・著

(光言社・刊『新・熱き祈祷のすすめ』より)

第四章 祈る内容

3 より公的な祈り

 神に受け取られやすい祈りの秘訣(ひけつ)は、まず公的なことから祈るということです。公的なことから私的なことへ、大きなことからだんだん小さなことへと祈っていくことが、より良い祈りができる秘訣です。

 私たちは往々にして、祈りの場に着くと、そのまま「神様、あれを下さい。これを下さい。これをお願いします」と、具体的な問題をすぐお祈りしてしまいがちです。いろいろな分野の中で、伝道なら伝道という自分が今現実に抱えている問題だけを、最初から最後まで祈って終わるのです。御利益信仰のように、ものを求める祈りが存外、多いわけです。こういう祈りだけでは、あまり高まることもなく、深まることもなく終わることが多いのです。

 祈る場合、まず天の父に対して思いをはせていきます。「天の父よ……。お父様、お父様……」と自分の念を額のあたりに集中させて、そこから神に向けて発するように祈るのです。目には見えない神であっても、間違いなくおられる神を見ようとして、思いをそこに寄せていきます。まず神に近づこうとし、神を引き付けようとするのです。そのように、神の事情と心情を求めていくことが最初になすべきことです。

 あたかもレーザー光線を集中させ、すべてをぶち抜いて、神のもとに至ろうとするように、集中した思いをもっていくと、神が感覚として近づいてくるのです。熱いものがひたひたと感じられ、神の事情や心情の一端が感じられてくるはずです。

 すると、人類に対する神の悲しみの一端が分かってくるのです。そして、神がいかにこの世界を早く救いたいと願っておられるかが、感覚として、情感として伝わってきます。神の焦りが分かってきます。いまだ同胞がだまし合い、殺し合い、奪い合っている現状を目の当たりに見ている親としての神の痛みや悲しみ、義憤が分かってきます。そうして初めて、この世界を何とかしなければならない、人類を救わなければならない、という気持ちがひたひたと起こってくるわけです。

 それと同時に、神の心情を御存じであるがゆえに、一分でも一秒でも早く、人類の救いと世界の救いを成就しようとしておられる文(ムン)先生の心情が分かってくるのです。(続く)

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 次回は、「より公的な祈り(後編)」をお届けします。


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