2021.03.12 12:00
スマホで立ち読み Vol.13
幸福な人生には原則があった 3
入山 聖基・著
スマホで立ち読み第13弾、生き方を学ぶ統一原理セミナー『幸福な人生には原則があった』を毎週金曜日(予定)にお届けします。
本書は新規向け「統一原理2日セミナー」の8講座の内容がまとまっています。
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第1講座 神の実在
神が信じられない理由(前半)
皆さんの中には、「神など信じない」と言う方もいらっしゃるでしょう。実は、「神が信じられない理由」があるのです。そのことを考えてみましょう。
第一に、唯物論の影響です。
唯物論というのは、簡単に言うと、すべての存在の根本は物質であるという考え方です。目に見えず実証できない存在は信じないというのです。こうした考え方の影響を受けると、目に見えない神など信じないということになります。
たしかに人間は五官で物質を認識しています。すなわち目で見て(視覚)、耳で聞いて(聴覚)、口で味わって(味覚)、鼻で匂いを嗅いで(嗅覚)、手足で触れて(触覚)、物を認識しているのです。この五官で認識できないものは実証できないのだから存在していないと唯物論者は言うのですが、それは本当でしょうか?
五官の一つ、目に見えないからといって、存在しないと言えるでしょうか?
例えば、「空気」はどうでしょう? 目に見えません。空気は見えませんが、確かに存在しています。しかも空気がなければ生きることができないほど、人間をはじめ生命体にとって大切なものです。
また、皆さんは携帯電話を持っているでしょう。通話するとき、相手とは何でつながっているのでしょうか? 電波です。電波も目に見えません。さらに、心は目に見えますか? 見えません。愛が大切だと言いますが、愛は見えますか?
サン・テグジュペリというフランスの作家が書いた『星の王子さま』という本があります。ご存じの方も多いでしょう。これは子供だけでなく、大人にも通じる教訓がたくさん含まれていることで有名です。
その中で、星の王子さまに、キツネがこう教えています。
「じゃあ、秘密を教えるよ。とてもかんたんなことだ。
ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。
いちばんたいせつなことは、目に見えない」
(サン・テグジュペリ著『星の王子さま』新潮文庫)
このように、目に見えなくても存在しているものはたくさんあります。むしろ、目に見ないものほど大切であるとも言えるのでないでしょうか? ですから、「神」も目に見えないから存在しないとは言えません。
第二に、進化論の影響です。
進化論は、サルから人間になったと教えています。義務教育の学校の教科書にすら、そういう図が出ています。これは、神が人間を創造したということを否定するものなので、「神を信じない」ということにつながり、人々の考えに大きな影響を与えているのです。
日本人は昔から先祖を大切にして生きてきました。この考えだと、私たちの先祖をたどっていくとサルということになりますが、そうでしょうか? もしこの進化論が間違いだとしたら、どうでしょう。
『「大発見」の思考法』(文春新書)という本があります。これは、iPS細胞で有名な山中伸弥先生(2012年ノーベル生理学・医学賞受賞)と、理論物理学者の益川敏英先生(2008年ノーベル物理学賞受賞)の対談集です。その中に次のようなやりとりが出てきます。
山中 「進化論」はまだ誰にも証明されていない……。なぜか日本人は、人間はみんな猿から進化したと信じていますが、証明はされていない。
益川 「ヒトは猿から進化したのか、それとも神が作ったのか」と訊(き)かれれば、日本人はなんとなく「猿から進化した」というほうを信じますが、それは何の根拠もないわけです。
山中 そのうち、ダーウィンの「進化論」は間違いだった、ということになるかもしれません。
(187ページ、「神はいるのか」より)
現代の科学の最先端を行く二人が、「進化論は仮説であって実証されていない」と言っているのです。実は、進化論は化石を並べて、「こうだったかもしれない」という仮説を立てただけで、それを実証した人はいないのです。2014年に「STAP細胞」事件がありましたが、実証できないことから、大変な騒ぎになってしまいました。進化論も、科学的実証性から見ると同じようなものなのです。
もし進化論が間違っているとするなら、神が存在して人間を創造したことを否定することはできないでしょう。
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次回は、「神が信じられない理由(後半)」をお届けします。お楽しみに!