光言社 編集者ブログ

印刷

  • 編集室
  • いいね(17)

2023年07月27日

「平音」と「激音」の間

 
私は韓国に留学していた時期があります。
今回は、私が韓国語の上達に役立ったあるコツについて、お話ししたいと思います。
 
いきなりですが、間違い探しの問題を出します。
下の2つの韓国語の文で、違うところを1つ見つけてください。
「少し見物しますね」という意味の文です。
 
①「구경 좀 할게요.」
②「쿠경 좀 할게요.」
 
そうです。1文字目が違います。
ちなみに、②の文だと相手には伝わりません。
 
では、これを発音する際はどう違うか分かりますか?
読み方は「クギョンチョムハルケヨ」です。
 
「①の1文字目は平音だから、それを抑揚なく発音する」
「②の1文字目は激音だから、息を強く吐きながら発音する」
 
韓国語を勉強された方は、そう考えるのではないでしょうか?
もちろん、そのとおりです。
 
ですが、そこに気を付けていたのに伝わらなかった、という経験を私はしました。
語学院に通っていた頃の話です。
 
自分の韓国語が拙かったことは否めませんが、
最初の「ク」に注意して、息を強く吐かずに「クギョンチョムハルケヨ」と言ったところ、
見事にお店の人から、「何だって?」と返されました。
大変ショックでした(笑)。
 
しかし、1、2年ほど韓国人を観察してみたところ、どうして伝わらなかったのかが分かりました。
 
どうやら「平音」と「激音」の違いは、息を強く吐くかどうかはもちろんですが、発音の際のイントネーションにも気を付けないといけないようなのです。
 
語学院時代の私は、「クギョン」を、息を強く吐かずに発音しましたが、実は緊張のあまり「ク」のイントネーションが高めに出ていたのです。
(「メロン」に近いアクセントでした。正しくは「土管」に近いアクセントです)。
 
そうなると、吐く息の強さは「平音(①)」でも、相手には「激音(②)」として伝わってしまったわけです。
 
「だから『は?』って顔をされたのか!」
と、難問を解いたようなすっきり感を味わったのを覚えています。
 
韓国語学習の本や教材には載っていないことですが、個人的にはこれを意識したことで大分、韓国語が上達したと思っています。
 
もしかしたら、韓国語がうまく伝わらないと思っている方は、発音する際のイントネーションの高さに気を付けると良くなるかもしれません。
 
ぜひ試してみてください。
 
 
ちなみに、光言社では韓国語を勉強するための本や教材も販売しています。
ご興味のある方は「こちら」からご覧になれます。
 

いいね(17)

戻る