光言社 編集者ブログ

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2019年01月17日

祖父母はやはり、神様の立場

 

この年末年始に三重県の実家に家族で帰省しました。

私の両親は、飼い猫が食卓に上がっても、和室のふすまで爪とぎをしても怒らない、おおらかな人柄です。そのような祖父母に思う存分甘えられるので、子供たちにとって実家は楽園です。

しかし私は、「祝福家庭として、ために生きる姿を見せないと」と、気負ってしまいます。それで洗濯物や食事の準備をしましたが、手伝わずに、こたつで思い思いに過ごしている子供たちを見た母から、「あんたとこの子は、何にも動かへんなあ」と笑いながら言われました。

普段からできていないことは、やはり、急にはできません。

 

 

自宅にこたつがなくて珍しいのか、子供たちは実家にあるこたつが大好きです。しかし、暖かくて気持ちがいい反面、それが喧嘩の原因にもなります。

長男(中1)は、ストーブが後ろにあるこたつの定位置で1日中過ごしていました。宿題もせず、スイッチ(ゲーム機)とスマホを交互に手にしながら、ずっと寝転んでいます。たまに起き上がったと思ったら、テレビのお笑い番組を見て、夜もそこで寝ました。

長女(小5)や次女(小3)は、「お兄ちゃんのせいで足が伸ばせない」と文句を言い、イライラがつのると、テレビ番組や食事のことでけんかが勃発するのです。収拾役の私は、「もう、いい加減にしろ!」と叫びたくなります。

ところで、長女は口が達者です。親が何か頼み事をすると、必ず反論して素直に受け入れようとしません。話していると、こちらがだんだん腹が立ってきます。母はそのような長女の姿を見て、「この子はようしゃべるけど、頭の回転が早い。本当に頭がええ」と褒めるのです。

そして、妹たちに「うるさい!」と怒鳴っている長男のことを、母は「この子はええ子や。本当に優しい」と言うのです。トラブルメーカーになりがちな長男のどこを見詰めて、そう言っているのかよく分かりませんが、母ははっきりとそのように感じているのです。

「祖父母は神様の立場」といいますが、孫の全てを受け入れ、「ええ子や」と確信をもって語る母の姿を通して、本当にそのとおりだと感じました。

三世代同居ができれば、子供たちはもっとのびのびと暮らし、父も母も喜びのある生活を送れるのだろうと思うと、本当に心が痛みます。

故郷の町内では子供の数がすっかり減り、最寄りの小学校は1学年5、6人、中学校は数年前に廃校になりました。門が閉ざされ、グラウンドに草が生え放題になっている母校の校舎を見ながら、いろいろと感じさせられました。

休暇の最終日、自宅に着いたあと、実家にお礼の電話をしました。母はこの期間のことを振り返り、最後に、「今の世の中、いろいろあって大変やけど、ええ子らやで、よう見たって」と言いました。

その言葉が、神様からの応援メッセージのように感じ、涙があふれました。

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